煮物やサラダにおいしい大根。
でも大根は畑や大きなプランターがないと育てられないと思いますよね。
実は、袋を使えば家の庭やマンションのベランダでも大根を作ることは可能です!
今日は大根を袋栽培するときのやり方と必要もの、そして育て方のコツについて詳しくご紹介します。
大根を袋栽培するのに必要なものは?
袋で大根を育てるためには、種、袋、土、肥料が必要です。
●種
大根にはいろいろな種類があります。例えば、青首大根、煮物に向く三浦大根、辛い大根、酢漬けにするときれいな赤色の大根などです。
種類によっては春に植えるものや秋に植えるものがあります。植える時期を間違えると、大根が育つ前に花が咲いてしまうこともあります。
種を買う時は、いつ植えるべきかを確認しましょう。大根の種は小さく、袋にたくさん入っていますが、袋栽培では1袋に6~12粒くらい使います。
種の保存期間が長い場合は、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保管し、次回も使えます。ただし、1年以上経つと発芽しにくくなります。
余った種は、プランターに薄く土を敷いてまいて、間引き菜として食べられます。
●袋
大根を育てる場所として袋が必要です。米袋や肥料袋、漬物袋などの大きくて丈夫な袋が良いです。5kgや10kg用の厚い米袋や、補強した紙袋、防水加工された宅配便の袋などが使えます。高さ40cm以上の袋を用意し、立ちやすく、水はけが良くなるように底を切りましょう。薄い袋は2枚重ねて使い、レジ袋やごみ袋は使わないでください。
●土
土はホームセンターで売っている培養土を使います。野菜栽培用の土を選びましょう。
●肥料
肥料は苦土石灰、有機配合肥料、油かすなどが入った野菜用肥料を用意します。
大根の種まきの時期はいつごろ?
種をまく時期もしっかり守ることが大切です。
大根の種をまく時期には、春と秋の2つの時期があります。
春に種をまく場合:
種まき:3月上旬から6月下旬まで
収穫:5月下旬から7月下旬まで
秋に種をまく場合:
種まき:8月中旬から10月上旬まで
収穫:10月中旬から12月中旬まで
大根を袋栽培するときの手順
①土の準備
最初に、野菜を育てるための土か畑の土を用意します。それに化学肥料を大さじ2杯くらい混ぜ込みますが、肥料をたくさん入れすぎないように気をつけてください。化学肥料の代わりに、発酵した鶏糞や油かす、米ぬかを一つまみずつ入れても大丈夫です。
②袋に土を入れる
袋を立てて、土が下からこぼれないように注意しながら、袋に土を入れます。袋の中には土を8割ほど入れて、大根が成長し始めたら土を足してください。最初に土を入れすぎないことが大切です。
③穴を開ける
土を入れたら、ボールペンの先を使って、深さ5mmくらいの穴を4~5個開けます。穴が深すぎると、種から芽が出にくいです。
④種を蒔く
開けた穴に種を3~4粒ずつ入れます。種を蒔いたら、その上に土をかぶせて穴を閉じます。
⑤水やり
土が動かないように、静かにじょうろからたっぷりの水をかけます。袋は雨が少なく日がよく当たる場所に置いてください。水は3~5日おきにあげます。
大根が発芽したら
種を蒔いて数日後、大根の新しい芽が出てきます。
この時期には、毎日虫がついていないか確認しましょう。葉に穴があるときは、小さな芋虫がいる可能性があります。割り箸などで注意深く取り除いてください。
土が乾いていたら、そっとじょうろで水をあげます。
大根の本葉(ぎざぎざの形をした葉)が5cm以上に成長したら、間引き作業をします。一番元気な一株だけを残して、他は抜いてください。
間引いた大根の葉は、小さく切ってお味噌汁に入れると美味しいです。
その後のお世話では、虫がつかないように気を付け、土が乾いたらたっぷりと水をやります。ただし、水をやり過ぎると根が腐ったり病気になることがあるので注意が必要です。
大根が育つと、根が土の表面に出てくることがあります。その時は、根の周りに土を足しましょう。
種を蒔いてから約1ヶ月後には、袋の土に追肥をします。大根から5cm以上離れたところに、大さじ1杯の化学肥料をまいてから水をかけます。化学肥料の代わりに油かすを一つかみまいても良いです。
注意する点
★大根の葉に茶色の斑点がついたら
これは病気のサインです。酢をスプレー容器に入れて、3日おきに葉に吹きかけて治療しましょう。
★秋の終わりごろに種をまいて、成長が遅い場合
黒いビニール袋の底を切り開けて、大根が入っている袋の上にかぶせます。切り開いたところから大根の葉を外に出してください。黒い袋が風で飛ばないように、紐でしっかりと結ぶか、ガムテープで固定しましょう。
大根の収穫時期はいつごろ?
大根を収穫する適切な時期について
大根は種をまいてからだいたい2ヶ月後に収穫できます。しかし、大根がゆっくり成長する場合には、3ヶ月かかることもあります。
収穫するのが遅くなると、大根が十分に大きくならないうちに花が咲いたり、花が立ち上がることがあります。そういう時でも、もったいないと思わないで、大根を袋から引っ張り出して収穫しましょう。
まとめ
私は大根を煮物や味噌汁に入れるのが好きなのですが、いかがでしょうか?
美味しい大根を手軽に育てられたらうれしいですよね。
ご紹介した袋を使えば、ベランダで簡単に大根を育てることができますよ。
次に、普段は使わないと思われがちな大根の葉の活用方法を紹介します。
大根の葉はおいしくて栄養もたっぷり。例えば、お味噌汁に入れても良いですよ。
また、大根の葉をぬかに漬けると、おいしい漬け物になります。
さらに、細かく切った大根の葉をベーコンと一緒にゴマ油で炒め、醤油とこしょうで味付けすると、ご飯のおかずにぴったりです。
ベーコンの代わりに小エビやかつお節を使って炒めてもおいしいですが、この場合はこしょうは入れません。
また、大根の葉をよく乾かして洗濯ネットに入れ、お風呂に入れると、自然な入浴剤として使えて体も温まります。
このように、大根の葉はいろいろな使い方ができるので、捨てずに使ってみてくださいね。